2015-12-29

【Interview】jolie saison 29 菅原美季さん (3/3)

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羊毛を使ったwool100%のフェルト作品をひとつひとつ手作りする、フェルト作家 jolie saison 29 菅原美季さん。兵庫県西宮市にあるアトリエで、羊毛や作品を拝見しながらじっくりお話を伺いました。

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#3 持つたびに笑顔になる作品を

── 色と硬さ以外に作品づくりで大切にされていることはありますか?

菅原:「シンプルなものを作ろう」というのはいつも頭にありますね。シンプルでいて、ジーパンにも合うようなもの。でも男性っぽくはならないように、ちょっと女性らしさの出るデザインであることも大切にしています。

── 持ち主の服のテイストに沿いながらも、華を添えるというようなイメージでしょうか?

菅原:よそ行き用というよりは、カジュアルな服装の方でも普段使いして欲しいです。すっと手にとって持っていけるようなもの。だからこそ雑に使っても大丈夫なくらい頑丈なものでありたいなと。私がそれまでに見てきたフェルトのものは色もパステル系のふんわりとした感じのものが多くて、もっとメリハリがあるものが欲しいなというのもあって、あまり柔らかい色をベースにはしません。

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── この白い帽子は新作ですか?

菅原:横にある青いものも新作です。実は帽子は今から2年ほど前に、別の先生に教わりました。フェルトの帽子の展示会をされていたのを見に行って、帽子を触った時に薄さと硬さに感動したんです。私もフェルトをしていることをお話すると、後継者もいないから伝授したいからおいでと言ってもらって教わりました。その先生は帽子とストールをメインにされていていたのですが、最近その先生がもう制作をできなくなってしまって、まだまだ教えたいこともたくさんあったけれどと、型を譲り受けました。そんな出会いもありながらですね。

── 帽子やその他の作品はどのように続けていかれますか?

菅原:帽子はソフト帽と、今新しく作っているハットがあって、色々と考えている最中ですね。帽子は特に良い毛質に出会った時に帽子にしたいと思いますね。バッグはどんな毛質でもできますが、自分の中で気に入った毛質もあったりして。柄は特にこれと決めずに、形は帽子とバッグの2種類でこれからも広げていけたらなと思っています。

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── 最後に、これから先の夢や目標は、何かありますか?

菅原:これから続けていく中でどうなったら自分は嬉しいのかなと改めて考えると、まったく知らない方が街で自分の鞄や帽子を身に着けて歩いてくださっていたりすると、きっとすごく嬉しいなと思って。だからそうなるために、皆さんに知ってもらうためにもっと色々なところに出店していきたいというのはありますね。あとは、自分でも気に入ったものを持ったら、ちょっとにやけるくらい嬉しくなったりするじゃないですか。そう思われたいですね。持つたびにあっと思えるような、そんなものが作りたいなって。にやけるものをね。

── 菅原さんの作品を持ってにやけていらっしゃる方を見て、菅原さんもにやけるというような。

菅原:それは最高ですね。ずっとそうあれるようにこれからも作り続けようと思います。

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取材後記

初めて菅原さんのフェルトのソフト帽を手にとった時、羊毛の微妙なカールの風合いと何色もの糸が混ざり合った色合いにひきこまれてじっと眺めていました。羊毛100%で全てが天然素材。フェルトの作品は羊毛をほぐすところから完成するまでのすべてが菅原さんの手だけを通して生まれる事を初めて知り、まさにハンドメイドの作品だなと思いました。色合いにしても事前に決められたものは何もなく、羊毛と向き合いながらその時の気持ちを込めて作り上げられ、まさに同じものは1つとしてないjolie saison 29の作品たち。そんな作品の裏側にある菅原さんの想いやこだわりを、この記事をとおしてお届けできたらなと思います。

*jolie saison 29  Webサイト
http://www.joliesaison29.jp

Interview,Writing,Photo :藤田理代(michi-siruve)
2015年10月3日取材

*このインタビュー記事は、2015年にWebマガジン「LABEL JOURNEY」で掲載していた記事を再編集したものです。

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michi-siruve (みちしるべ)

ZINE作家。“記憶”を小さな本に綴じています。「掌の記憶」豆本詩集『汀の虹』など。>>詳しくはこちら

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2017  ZINE DAY OSAKA(10/28,29)、zine it! vol.8 (11/23)
2018 『汀の虹』展示 @blackbird books (1/16-28)
※ZINEワークショップ講師 @青空ハウス(11/11)

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