2018-04-21

「記憶のアトリエ」はじめます

「記憶のアトリエ」は、誰かの“大切な記憶”に触れたり、あなたの“大切な記憶”綴じる、小さなアトリエです。

ZINE作家michi-siruveが縁のあった場所へ伺い、今まで制作してきた本たちと本づくりの道具や素材を並べて、1日だけのアトリエをひらきます。

本と人がともにある、静かな時間。本を手にとりながらゆっくり過ごしたり、あなたの“大切な記憶”をアトリエにある道具を使って本に綴じたり、自由にお過ごしください。

記憶に触れて、記憶を綴じる、そんなゆるりとしたひとときをお贈りします。

(「記憶のアトリエ」のご案内より)


掌の記憶」(2015-)

29歳の終わりにがんを経験したことをきっかけに“大切な記憶”をテーマにさまざまな本の制作や展示、ワークショップを続けてきたmichi-siruveの活動。

「若年性がんの経験者のひとりとして何ができるだろう?」と問いながら、語ったり、綴ったり、チャリティーの展示をしたり、病院でボランティアもはじめたり。サポートのかたちを知るために、さまざまな場所や人も訪ねました。

そんな4年間を通して、がんに限らずさまざまな経験をした方やご家族、サポートする方々との出会いがありました。語り合う中で教わったこと、感じたこと。それらを見つめ直す中で「今まで行ってきた展示よりも、もっと気軽に。ワークショップよりも、もっと自由なかたちで、“記憶”に触れ合う時間をつくりたい」という気持ちが大きくなってきました。

「聴く」「語る」「読む」「つくる」「交わす」……目的や時間の制限もなるべく取り払ったかたちで、より気軽に自由に“記憶”に触れたり、“記憶”を持ち寄ったり、交わしたりできるひとときがあったらいいな。そんな場所自体を自分で新たにつくるような力はありませんが、すでにある場所にわたしと本がお邪魔することで、そこに集う人たちに「ひとときを贈る」ことはできるかもしれない。そんな想いから生まれたのが、この小さなアトリエです。

できれば場所は固定せず、今まで展示やワークショップ、ボランティアをしてきたような、書店や図書館、学校、幼稚園、病院や福祉施設といった色んな場所でゆるりと。この想いに共感してくださる方々と、少しずつはじめてゆけたらと考えています。

原点にあるのは16年前、寝たきりになり表現の術を失った祖父と過ごした家族としての経験。4年前の、妊娠、流産、がんが一度に押し寄せた絨毛がんという病に飲み込まれた患者としての経験。大好きだった祖母の遺品と記憶を見つめ直した『otomo.』という1冊の手製本から広がった「掌の記憶」の活動。そしてがんで旅立った大切な家族や友人、今までの人生で出会い、michi-siruveの活動を見守ってくださっている方々の存在があってこそ。

いつかは自分や家族もその生を終え、旅立ってゆく。そんなときに“記憶”という言葉を通して、いつまでも触れ、交わしてゆける場があったらいいな。それがいつかは、治療中の患者さんやのこされたご家族が抱えているものを“記憶”という言葉のもとで共にするひとときでもあれたらいいなと生まれたひとつのかたちです。

以上、がんになって5度目の春、34回目の誕生日を目の前にした、小さな想いでした。少しずつ、大切に育んでいきます。

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Schedule

Exhibition
11.16-18「汀の虹(仮)」 (兵庫県尼崎市)

記憶のアトリエ
5.27 「記憶のアトリエ」in 幸ハウス(静岡県富士市)
6.14-17 「オープンアトリエ(仮)」 (兵庫県宝塚市)
8.12 「記憶のアトリエ(*closed)」(富山県富山市)

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