2017-06-03

連載「まなざし」を綴じる (第2回)

日本看護協会出版会が運営するWebマガジン「教養と看護」の連載「まなざし」を綴じる。ZINEという表現のかたち。第2回「自分をまなざすZINE」が公開されました。

http://jnapcdc.com/LA/fujita_02/index.html

「病をとおして見つめ直したかけがえのない大切なもの。きわめて個人的な出来事や関係の記憶を、閉じられた経験から他者につながる世界へとひらいていく「表現」の意義を考えます。」と編集者さんが紹介文を添えてくださっているとおり、患者の家族として、そして患者本人として抱えた想いや経験を「本に綴じる」という行為を通して見つめなおしながら整理したZINEを、1冊ずつ解説を添えて紹介しています。

綴じた内容は「写真」「ことば」「暮らしの品」「心の中」と移ろっていて、結果的に綴じ手の意図を超えて、読み手とのコミュニケーションに広がっていった軌跡を少しでもお伝えできたらなと思っています。

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母のまなざし』は、7年弱寝たきりだった祖父が亡くなった後、遺族としての後悔の気持ちを無駄にしまいと綴じたもの。

かぞくのことば』は、がん患者本人の視点から、寛解という現実に自分なりの「ひと区切りをつける」ことを目的に綴じたもの。

otomo.』私の闘病中に他界した祖母への弔いの気持ちを込めて、遺品を綴じたもの。

ココロイシ』はがんを経験して2年半の節目に、心の奥に沈んだまま「言葉にできていない記憶」を丁寧に言語化して、本の内側に閉じこめたもの。

振り返ってみると「患者家族の視点」と「患者本人の視点」を交互に綴じていました。過去の展示にきてくださった方や以前から知ってくださっている方は見たことのあるZINEの内容ですが「こういった気持ちの整理の仕方や、共有の仕方もあるのか」という一つの例としてお届けできたらいいなと、編集者さんに導いていただきながら書きました。

※『母のまなざし』と『かぞくのことば』フォトブックのコンテスト用に制作した作品なので、Webからもご覧いただけます。

ちなみに次回公開予定の第3回は「他者をまなざすZINE」。自分の記憶を綴じ続けたことがきっかけで、他者の記憶を預かって贈るという活動に広がった「掌の記憶」のお話です。まとまってお伝えするのは初めてなので、しっかりお届けしたいと思っています。

 

連載「まなざし」を綴じる

はじめに (4/23公開)
第1回:ZINEという表現のかたち (4/23公開)
第2回:自分をまなざすZINE  (6/2公開)
第3回:他者をまなざすZINE
第4回:隔たりの間で交わすもの

michi-siruve (みちしるべ)
“記憶”を綴じるZINE作家。「掌の記憶」を綴じながら、日本のまちを巡っています。>>詳しくはこちら
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