2013-12-20

ひかりぞめ

ひかりぞめ 撮影 (2013)

『ひかりぞめ』 日本のあちこちから集めたひかりで染めた「ひかりぞめ」

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#1 太古の森のひかり – 鹿児島 屋久島 –

雪に護られ、客人をほとんど寄せ付けない真冬の縄文杉。 動物たちもほとんど見当たらない、静まりかえった屋久杉の山。 時折ひらける空だけが、下界とつながる唯一の窓。 その窓から差し込む太陽の光は、 同じひかりが届いているとは思えないほど不思議な色だった。

2009年、冬。太古の森に届いたひかりぞめ。

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#2 氷点下のひかり – 北海道 網走 –

極寒の2月に目指したのは、流氷の押し寄せる北の町、網走。 雪原をひた走るバスに身を任せ、 窓の外を流れていく見知らぬ町へカメラを向ける。 氷点下の外界と自分を隔てるものは、蒼い一枚のガラスだけ。 どこで出会った町かも思い出せない蒼い雪原の記憶。

2010年、晩冬。蒼い記憶のひかりぞめ。

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#3 春色のひかり – 奈良 吉野山 –

春が来るたびに思いを馳せた、奈良の吉野山。 遠く平安時代から愛でられてきたその山が抱く、 200種3万本以上の山桜たち。 独特のグラデーションが山全体を包み込み、 目の前いっぱいに春がひろがる。

2010年、春。旅立つ私の背中を押した春色のひかりぞめ。

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#4 本当の海のひかり – 沖縄 宮古島 –

はじめてここにくるまでは、 TURQUOISE BLUEを使う海なんてないと思っていた。 目の前にひろがる空の青、海の碧。 その間には、さらに深い海のあお。 どこまでも澄み切った、青のグラデーション。

2011年、夏真っ盛り。3年ぶりに再会した、本当の海のひかりぞめ。

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#5 日本一高いひかり – 静岡 富士山 –

誰もが一度は憧れる、日本一の頂。 遠目には岩肌と残雪のビコロールに見えていたその山には、 色とりどりの登山着が、クレヨンのように山頂へと続く。 ご来光前、登頂の歓喜に溢れたその頂には、 人々がネオンのように煌めいていた。

2011年、晩夏。日本で一番高いひかりぞめ。

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#6 いつも出会えないひかり – 東京 芝公園 –

毎年きまって、あっという間に過ぎていく秋。 夜と朝、家とオフィスを往復しているうちに、 いつの間にか色づき、散り、飛ばされ、消えてしまう色たち。 せめて窓からのぞく黄昏の空に、木々の色づきを重ねてみる。

2012年、晩秋。いつも出会えないひかりぞめ。

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#7 見過ごしたひかり – 兵庫 阪急宝塚線 –

毎日目の前を流れていく、電車からのおなじみの景色。「5″」の表示で手を止め、窓の外へシャッターを切る。 そこに映された、本当はみているはずの見過ごした5秒間。 日常も、よく見ると案外たのしいものかもしれない。

2013年、晩秋。見過ごしたひかりぞめ。

#8 夜に佇むひかり – 東京 浜松町 –

コンクリートジャングルと呼ばれるその街で、 あなたのまわりにはふっと夜空が広がる。 雑踏をすり抜け、あなたを見上げればいつでも、 あたたかなひかりがそこにある。

2012年、初冬。夜に佇む、とっておきのひかりぞめ。

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michi-siruve (みちしるべ)
“記憶”を綴じるZINE作家。「掌の記憶」を綴じながら、日本のまちを巡っています。>>詳しくはこちら
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