2015-09-02

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2015

2015年9月19日(土)から9月21日(月)まで東京で開催される、アジア最大規模のアートブックフェア「THE TOKYO ART BOOK FAIR 2015」にブース出展いたします。

実はZINE作家michi-siruveとして活動をはじめて、昨日9月1日でちょうど丸2年。「手にとった人のみちしるべとなる本」という想いをこめて、様々な人々の記憶や歩みを綴じてきました。

まず2013年のテーマは「記憶を綴じなおす」こと。母親が娘である私のために撮り重ねて贈ってくれたフィルム写真の成長記録を、30年を経て娘の視点から振り返り綴じ直して贈りかえすというZINE『母のまなざし』を制作しました。

そして2014年は癌を患い闘病を経験したこともあり「人の歩みを綴じる」ことをテーマに据えました。祖母の遺品を撮影し、語りを添えて和綴じにしたZINE『otomo.』シリーズと、自分の癌闘病中に家族と交わした言葉を綴じた『かぞくのことば』を制作し、国内外のブックフェアへ出展。自分自身の遺書のような気持ちで、家族の記憶や歩みを家族自身で綴じていくという作品を積み重ねました。

そして寛解から一年経ち、再び歩みだした2015年。対象を広げて日本の記憶を綴じていこうと思いを巡らせていた時に、兵庫県の淡路島で骨董のお店を営む小豆堂さんとお話する機会に恵まれました。江戸から昭和初期にかけて日本で作られ暮らしに寄り添ってきた骨董を中心に扱う小豆堂さん。元々はWeb shopのみで営業されていたこともあり、Webサイトにはいつも丁寧に撮影された仕入れたての骨董のお写真とその骨董についての説明が添えられていて、新着商品の更新日をたのしみにしていました。振り返ればちょうど今年で10周年ということで、10年間の軌跡を綴じた『小豆本』をつくることに。

骨董を扱うというのは、一度は持ち主の手を離れて遺された時代の欠片を、次の持ち主へと繋いでいくという橋渡し役のようなお仕事です。その歩みをどう綴じようかとお話していると、もう手元にはない骨董たちもWeb用に撮影したサムネイル画像だけは残っていて、時々懐かしく眺めていらっしゃるとのこと。一度はデジタルの小さな欠片になってしまった記憶も、それにふさわしい形で綴じればもう一度蘇るはず…と、手のひらサイズの豆本に骨董を1つづつ連ねた蛇腹製本のZINEを制作しました。

小豆堂さんの骨董は、本当に人々の「暮らし」に寄り添ってきた温もりを感じる品ばかりで、当時の空気や使い手の人生を感じます。1ページごとに続いていく骨董たちの写真はそのまま小豆堂さんの歩みであり、作り手と使い手の歩みが詰まった日本の歩みそのものでした。「伊万里・染付」「印判手」「ガラス」「古道具」と全13巻、約1,700点の骨董が詰まった貴重なZINEが完成し、多くの方に手にとっていただきたいなと1セットをTHE TOKYO ART BOOK FAIR 2015でも展示させていただくことになりました。

上記のZINEに加えて、「記憶や歩みを綴じる」ことをテーマに制作した様々なZINEも展示・販売いたします。期間中は3日間終日ブースにおりますので、ぜひお遊びにいらしてください。

会場情報
THE TOKYO ART BOOK FAIR 2015
会場:京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス
東京都港区北青山1-7-15

9月19日(土) 15:00-21:00
9月20日(日) 12:00-20:00
9月21日(月) 11:00-19:00

michi-siruve (みちしるべ)
“記憶”を綴じるZINE作家。「掌の記憶」を綴じながら、日本のまちを巡っています。>>詳しくはこちら
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