「生きる」#掬することば

michi-siruveのWebサイトは20-30代の方の訪問が多いのですが、大学入学から卒業後の足跡を綴ったこの記事がよく見られているときは、10代の方の訪問が多くなり、ページの閲覧時間もWeb記事とは思えないほど長くなります。

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【Report】「そのあと」を生きる @関西学院大学人間福祉学部 人間科学科 2019年6月11日、関西学院大学 人間福祉学部 人間科学科 藤井美和先生のゼミのゲストスピーカーとしてお話しする機会をいただきました。

有益な情報がある訳でも、文章が上手い訳でもなく、キャッチーなタイトルをつけたり、一文あたりを短くおさめたり目次をつけたり、動画要素をいれたり…そういったアクセス数や滞在時間を稼ぐ“Webのお作法”もすべて無視して淡々と私的な記憶を置いているだけの記事。

声なき足跡からは想像することしかできませんが、もしかすると、これからの人生を考えているのかもしれない誰かが、じっくりじっくり読んでくださっているのかもしれない。最近は仕事量に対して心と体がついていかずに落ち込むことも多い中、その誰かの存在にとても励まされています。

大学や学部名、先生のお名前で検索して訪問してくださっている方が多いので、母校の関西学院大学人間福祉学部を志望している学生さんや在校生の方が見てくださっているのかもしれません。

今から18年前の高校3年生の春。患者家族として絶望した自分が、大量に取り寄せた大学案内のうちの1冊の小さな小さな記事にあった恩師のインタビューを読んで関学を目指したように、誰かの学びの扉へ続くみちしるべの一つになれたらうれしいです。

そんなことをある場所に綴っていたら、michi-siruveの活動を、いやわたしという一人の人間をいつも見てくださっている方がメッセージをくださいました。いただいたことば一つひとつは心の中に留めますが、わたしの返事を。

「そのあと」ということばは、あえて使ってきたところがあったんですよね。いつまでも過去を見ているというか、過去に引きずり戻されてしまう自分が苦しくて、それを身近な人にもわかってもらいたかったのかもしれません。

実は最近ようやく、「そのさき」とまではいきませんが、その見つめる先が「そのあと」より少し今に近くなってきた気もしているんです。それは、気がすむまで過去を振り返り、そんなわたしの過去を一緒に見つめてくださる方々と過ごした時間があったからだと思います。

またそんなお話ができたら…コロナがもう少し状況が変わった「そのさき」に、必ずお会いしましょう!

“「生きる」を生きている”。それがわたしなんだと、もう少し頑張る力をいただきました。ありがとうございます。

い・きる【生きる】
1 人間・動物などが、生命があり活動できる状態にある。生命を保つ。生存する。⇔死ぬ。
2㋐生計を立てる。生活する。「ペン一本で―・きる」
㋑そこを生活の本拠として暮らす。また、意識的能動的に毎日を過ごす。
㋒そのことに生きがいを見出して日々を送る。
3 あたかも命があるような働きをする。生き生きする。また、理念などが失われずに後世まで伝えられる。
4 うまく活用することによってそのものの価値が発揮される。効果を現す。5 効力が失われていない。
6 野球で、塁に出たランナーがアウトにならずにすむ。⇔死ぬ。
7 囲碁で、目が別々に二つ以上できて自分の地 (じ) となる。⇔死ぬ。→生 (い) く
デジタル大辞泉

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