日本看護協会出版会から発行された機関誌『看護』2017年12月号の巻頭GRAPHページにコメントを寄せる機会をいただきました。
9月25日にマギーズ東京で開催されたチャリティ・イベント「生きるを考えよう、語ろう」の様子と4名のゲストの方々(患医ねっとの鈴木信行さん、ディペックス・ジャパンの射場典子さん、マギーズ東京の秋山正子さん、そしてJapan Academy of Integrated Careの長江弘子さん)のコメントに続いて、参加者の一人として私のコメントも掲載いただいています。
刷り上がった『看護』の見本誌を読んで改めて感じたことですが、看護職の方々に向けて制作されているものをがん患者として看護“される側”というかしてもらっていた側だった私が読むという行為は、患者目線で狭まっていた視野を広げる一つのきっかけになります。
それは私が文章に関わる仕事をしていること。さらには今はいったん治療を終え、冷静に見つめ直すことができる状況もあってこそなのかもしれませんが。例えば闘病記を読む時とはまた違った景色が見えるというか、反対側の視点に触れることでより立体的に自分の経験が捉えられるようになる気がします。
今回の第一特集であるウィメンズヘルスケアというテーマが、絨毛がんの経験と重なるものが多く一層そう感じたのかもしれません。今年に入ってからこうして治療中にお世話になった“看護”の世界に触れる機会をいただくことが増え、治療中の経験や記憶を捉え直すことができていることはとても有難いことだと感じています。がんを経験した自分だからこそできることを一つずつ積み重ねて、小さな恩返しを続けていきたいです。
私も連載を担当しているWebマガジン「教養と看護」はどなたでもご覧いただける連載がたくさんありますので、そちらもぜひご覧ください。これからもよろしくお願いいたします。