
Third place AKITA名刺(2019)
秋田県で、AYA 世代のがん患者同士が気持ちをわかちあえる居場所づくりに取り組まれているThird place AKITAさんの名刺を制作しました。
今年の春、国立がん研究センターの「患者・市民パネル」で出会った代表の保坂翔大さんは、27歳の時に急性骨髄性白血病を経験された、AYA世代のがん経験者。同じく「患者・市民パネル」OGの副代表 田島好子さんや、秋田大学の赤川祐子先生とともに、秋田で若くしてがんを経験された方々の居場所づくりをされていることを伺いました。
同じ経験をした同世代の仲間と、気持ちをわかちあえる場を。AYA世代が抱える就学や進学、就労、恋愛や結婚、子どものこと、経済的な不安…家族や周りの人たちへの支援も含め、さまざまな思いを共有できる場にしたいと、カフェをひらいたり、さまざまな取り組みをされています。
夏には仙台で開催した「記憶のアトリエ」にも保坂さんと田島さんがお越しくださり、みなさんの想いをうかがいながら、その後はメッセージのやりとりを重ねて、少しずつかたちになりました。
名刺に登場するロボちゃんは、Third place AKITAさんのSNSでいつも登場している「革ロボちゃん」。レザークラフト職人でもある保坂さんが、本革で制作されている作品です。「同世代の仲間」のイメージとしてこのロボちゃんを。「&」を抱いたハートのロゴには、Third place AKITAさんが大切にされている「あなたはひとりじゃないよ」というメッセージをこめました。
自分の暮らす町でThird place AKITAさんのような居場所が、そして迎えてくれる方々がいらっしゃるというのは、とても心強いことだなと思います。名刺というささやかなメディアにこめた小さなメッセージですが、どこかで孤独を抱えている若い世代にみなさんの心に届きますように。
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55mm×91mm
上質紙180kg
オフセット印刷 4/4
制作 : 藤田理代 (michi-siruve)