ZINE『hiraku』(2017)

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『hiraku』(2017)

全ページに隠し扉がついた小さな手製本。
隠し扉のなかに記憶をおさめ、ひらいたりとじたりすることができます。

2016年11月の「記憶を綴じる、手づくりの本」展で展示した、本のページの内側に“ココロ”をおさめたZINE『ココロイシ』を綴じて半年。手にとってくださった方々から「私の心にも、本の内側におさめたいものがたくさん沈んでいるなぁ」という言葉をたくさんいただき、同じように隠し扉のついたZINEを綴じました。表紙を彩る紙は、10年以上実家の屋根裏で眠り続けていたカナダ産の紙。どれも少しずつ色合いが違っていて、すべて一点モノです。本文は雪色の和紙を使い、金色の糸で綴じています。

タイトルの『hiraku』には、“ひらく”という動詞の意味をこめています。とじていたものをひらく、物事がはじまる、道をつくる、開拓するなど、さまざまな意味がこめられたこの言葉。一ページずつに記憶や想いの欠片を綴じて整理すること。そして、その綴じたものを再びひらいて見つめなおすこと。『hiraku』を手にとって、とじたりひらいたりを繰り返す中で、新しい扉がひらくきっかけになると良いな…というささやかな願いをこめてお贈りします。

大切に使っていただける方にお渡ししたいとっておきの一冊です。

memo
□ ページの外側に書き綴る
□ ページの内側に綴じこめる
□ 扉の開閉をたのしむ

data
148mm×112mm/120ページ
和紙(本文)・海外の紙(表紙)/和綴じ(片観音)
2017年4月29日制作
綴じ 藤田理代 (michi-siruve

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