『ココロイシ』のいしのなか

3年前に制作したZINE『ココロイシ』(2016)。波打ち際で拾い集めたハート形の石を隠し扉のついた本におさめ、心の奥に沈んだ記憶を綴じこめた小さな手製本です。

もう3年の前の文章で、今読みなおすと“うんと昔のわたし”がもがきながら綴ったことばだなと感じます。ZINEの中だけにおさめておくべき文章もあり、今まで公開はしてこなかったのですが…先日取材を受けたTVでこの文章の一部もインタビューと一緒に放送されました。

本1冊じっくり読んでくださり、限られた時間の中でもこの本に綴じられたものを入れたいと感じてくださったこと、本当に有り難いことだなと感じます。せっかくなので、本の中のことばの流れも感じていただけたらなと、こっそり全文置いておきます。

当時はまだ寛解から2年。今よりうんと混乱の最中にあった患者のわたしが、小さな手製本の1ページの中に「感じたこと」を綴った小さな文章です。言葉足らずなところもたくさんあるので、ところどころWeb用に調整したり、医学的なところは注釈を入れたりしています。

久しぶりに触れてみて、今の気持ちと照らし合わせて。変化の足あとを感じとることができるという意味では、文章をのこす意味があったなと思います。とにかく古い文章なので、今年のはじめに綴った『汀の虹』#掬することばが、一番最近の自分の気持ちに近いかなと思いますが……『ココロイシ』にはココロイシのリズムがあり、時の流れがあります。

手製本の現物は、石の裏表を撮影して、そのページの内側に文章をおさめています。

ことばのない石のページは、ことばにもできない心のいたみです。 治療後の日々の方が、ことばにできないことだらけだった……この手製本で石を並べて本当に伝えたかったのは、ことばにできなかったいたみの足あとなのかもしれません。

その手製本が抱く一筋の流れ、そして石のリズムを、少しですが感じていただけたらと思います。

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