2018-05-12

“大切にしているもの”を見つめるワークショップ

記憶のアトリエ in 幸ハウス」(2018.5.27)

はじめまして。今回幸ハウスで開催する「“大切にしているもの”を見つめるワークショップ」で手製本の講師を務めるZINE(ジン)作家の藤田理代と申します。

普段は大阪で、身近な素材や道具を使って自由につくるZINEの制作を通して、“大切な記憶”や“家族の記憶”をかたちにのこして交わしてゆく展示やワークショップをおこなっています。

今回縁があり、幸ハウスさんでのワークショップを担当することになりました。私自身、4年前に29歳で絨毛がんを患い流産と手術、抗がん剤治療を経験しています。同時期に祖母を亡くし“祖母が大切にしていた暮らしの品”と“そこに宿る家族の思い出”を綴じた本の展示をしたことから、本づくりを通して人の想いや記憶をつなぐきっかけづくりを続けています。

記憶のアトリエ in 幸ハウス」(2018.5.27)

「あなたが“大切にしているもの”は何ですか?」

この1つの問いかけで、あなたの心に思い浮かぶものはありますか?最初は中々、すぐには思い浮かばないかもしれません。

思い浮かべるための道標に、私が今まで本に綴じてきた“大切な記憶”をご紹介すると……たとえばがんが判る直前にはじめて制作した『母のまなざし』(2013)は、母が長年撮りためていた家族写真に娘の“声”を添え、子育て30年の節目に母へと贈り返したZINE。 押入れに眠っていたアルバムにのこされた“大切な記憶”を綴じなおしたものです。

次に制作した『かぞくのことば』(2014)はがん闘病を支えてくれた家族から治療中にもらった言葉を一人一言ずつに写真を添え、寛解の節目に贈ったZINE。治療中は言葉にできなかった“患者の心の内”を、感謝の気持ちとして贈りました。

続いて制作した『otomo.』 (2014)は他界した祖母が大切にしていた“暮らしの品”を撮影し、そこに宿る“家族の思い出”を聴いて綴じたZINE。それが依頼主の“大切な記憶”を豆本におさめて贈る「掌の記憶」(2015)という活動へと広がっていきました。

昨年制作した豆本詩集『汀の虹』(2017)は、がんになってから3年間の“心の変化”を28篇の詩にしたチャリティーブック。どれも私が“大切にしているもの”を見つめなおすために本に綴じました。

記憶のアトリエ in 幸ハウス」(2018.5.27)

そして今回皆さんに体験していただく「“大切にしているもの”を見つめるワークショップ」は、幸ハウスさんの「“大切にしているもの”を大切にする」という想いから生まれたワークショップです。皆さんの“大切にしているもの”を身近な素材や道具を使って本に綴じ、見つめなおし、交わしていきます。

「わたしが“大切にしているもの”って何だろう?」

まずは過去から現在を振り返り見つけた“大切にしているもの”を6つと、これから先自分が“大切にしたいもの”を1つ。全部で7つを1冊に綴じます。サンプルブック『12406』では今までの足跡を振り返るために、生まれた時から今日までを6つ選んでいます。年代関係なく今思い浮かんだ“大切にしていること”を選んでいただいても、6つより少なくてももちろん大丈夫です。

「体験時間内で本を完成させたいな」という方は、本に綴じたい言葉やものを準備してきていただくと、その日のうちにかたちにして持ち帰りいただけるかなと思います。急がず焦らずじっくりと……という方は、時間は気にせず。本の材料はお持ち帰りいただけるので、時間をかけておつくりください。

皆さんの“大切にしているもの”を通して人生を見つめなおし、これから先の人生を考えるためのみちしるべを探すお手伝いができることを、たのしみにしています。

最後にZINEの良いところは“自由なところ”。やらなければならない、こうでなければならないということは1つもありません。逆にワークショップの中でやりづらいことが出てきた時は、無理のないようにたのしめるかたちを一緒に探していきましょう。よろしくお願いします。


サンプルブック『12406』(2018)

今回つくるZINE
全ページがうっすらと透ける袋になった小さな手製本『yohaku(よはく)』のB6変形判(縦130mm×横182mm)20Pをつかいます。それぞれのページに好きな色の本文用紙を選んで“大切にしているもの”を書き綴り、袋の中におさめます。

おさまるものは、縦128mm×横160mmの範囲のもの。もしお写真をおさめたい場合はL判の縦横どちら向きでも、ポストカードも横向きなからすっぽりおさまります。全ぺージが袋になっているので、押し花や折り紙、封筒に入ったお手紙など厚みのあるものもおさまります。

本の構成(一例です)
お持ちいただくもの

1.“大切にしているもの”
今までの人生を振り返って、6つの“大切にしているもの”と、これから先“大切にしたいもの”1つをあらわすをことばや写真やイラストなどをお持ちください。選びきれない時は無理に選ばすに多目にお持ちください。綴じながら一緒に考えましょう。

※もしも写真をおさめる場合は、L判サイズの大きさのものが理想です。それより大きな写真は、上記の本のサイズにおさまる範囲に縮小印刷してお持ちください。表紙などにも写真や絵など入れる場合は多目にお持ちください。アトリエには花や動物を描いたイラストやマスキングテープなどもたくさんありますので、何もなくても大丈夫です。

2.本を彩る文房具
普段使われているお気に入りの文房具(ペンやマスキングテープなど)があればお持ちください。アトリエにある文房具やテープ、色紙なども自由にお使いいただけます。

アトリエにあるもの

□ 紙 (白紙/色紙)
□ 彩る道具 (絵具/クレヨン/マーカー/色鉛筆/ボールペン/鉛筆/消しゴム)
□ 飾る道具 (マスキングテープ/シール/判子/イラスト入りの紙いろいろ)
□ 貼る道具 (ノリ/セロハンテープ/ボンド/ボンド用小筆)
□ 切る道具 (はさみ/カッター/カッターマット/ミシン目用カッター)
□ 綴じる道具 (縫い針/キリ/クリップ/型紙いろいろ)

ワークショップの流れ

「皆さんのペースでゆっくりと。休憩を入れたり他の本に触れたり、自由にお過ごしください。途中で時間がきても材料はお持ち帰りいただけます。また時間を置いて、ご自身のペースでおつくりください」

「質問はいつでも、なんでもお気軽にお声がけください。やりにくい作業があればお手伝もできます。アトリエの道具と素材も自由にお使いください」

「本づくりの前に『どんな人に、どんな時に読んでもらおうかな?』と読み手の人を思い浮かべてみましょう」

講師プロフィール
ZINE作家 藤田理代 (詳しくはこちらへ)

MBS「Catch!!」(2017)@ベランダ長屋

※「“大切にしているもの”を見つめるワークショップ」についてご質問などございましたら、幸ハウスさんへお問い合わせください。次回開催日などは、決まりましたらこちらでもお知らせいたします。

 

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Schedule

Exhibition / Event / WS
9.30 「店さきモノヅクリmarket」@服部阪急商店街(大阪府豊中市)
10.13 「じゃばら豆本ワークショップ」(兵庫県神戸市)
11.16-18「いのちの物語をつむいで~音楽・絵本・ことばの視座から~展」 (兵庫県尼崎市)
11.23 「家族の思い出を豆本に。じゃばら豆本ワークショップ」@東淀川区民会館(大阪府大阪市)
12.8 「とよなか産業フェア」@豊中市立芸術文化センター(大阪府豊中市)

記憶のアトリエ
5.27 「記憶のアトリエ」in 幸ハウス(静岡県富士市)
8.12 「記憶のアトリエ」@音川(富山県富山市)
11.3 「記憶のアトリエ」in 幸ハウス(静岡県富士市)
12.15 「記憶のアトリエ」 (兵庫県宝塚市)

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