2022年を振り返る間もなく、2023年の抱負を綴る余裕もなく、お正月休みが終わってしまいましたが少しだけ……。
結婚して12年目だった2022年。ふたりの暮らしで心地よいおうちに引っ越したことがきっかけで、いつか家族が増えることを想定して持っていたものは全部捨て、道具や空間を設えなおし、12年乗り続けた車も買い換え、天使のそらくんを迎え、ふたりの人生第2章のはじまりというような1年でした。
嬉しいのは、夫とふたりで重ねた選択のひとつひとつに「子どもはいないけれど、ふたりの人生をよりしあわせに」というのが根底にあったこと。
おうちもふたりが心地よい間取り。道具もふたりで必要な分だけ。車もふたりでちょうどよいスペック。出かけるお店もふたりだから行けるお店。暮らしかたも働きかたもふたりだからできるスタイル。
ふたりとも相変わらずワーカホリックで別々の時間の方が多いですが、ふたりのこれからのために選んだものに囲まれて暮らすうちに、笑顔も増えたしふたりの時間も増えました。
休日のちょっとしたランチドライブや映画鑑賞。本当にたまにだけれど、都会の美味しい手土産を片手にちょっと早く帰ってきてくれる夜。そんなささやかなしあわせがぐっと増えたし、顔をあわせればきゃっきゃとくだらない会話と何周目がわからないいつもの思い出話があって、Mr.ChildrenとSLAM DUNKとジブリがあれば永遠に会話も続く。
流産からのがん治療のそのあと、ぺしゃんこになってこなごなになって、物音一つで壊れてしまうほど張りつめた空気を強いていた頃と比べたら、ほんとにほんとに。8年という時を経てようやく、少しだけ穏やかな日常が戻ってきました。
失ったいたみはなかったことにはならないし、「子どものいない人生」のいたみも死ぬまで付き合っていかなきゃけいけない。
これからはどちらかというとお互いいろんなものを失いながら人生の仕舞いにも向かってゆくのだろうけれど、失ういたみを押し込めず、そっと抱きしめながら。願わくばこの穏やかな時間が少しでも長く続きますように。
2023年も健やかに、穏やかに、にこやかに。
2023年は遅ればせながら、結婚12周年のお祝い小旅行の予定もあります。一度きりの人生、こんなわたしと一緒でもよかったと思ってもらえるように。子どもに注ぐはずだったありあまる愛情は、その分パートナーに注いで感情表現豊かに時を重ねていきたいなと思います。
に‐にん【二人】
(デジタル大辞泉)
人数が2であること。ふたり。