【Report】記憶のアトリエ @東京家政大学

記憶のアトリエ @東京家政大学
-東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科 五十嵐先生のゼミのみなさんと-

2025年8月23日(土)東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科の五十嵐友里先生のゼミで「記憶のアトリエ」をひらきました。


ご依頼について

五十嵐先生から今回のアトリエのご依頼をいただいたのは、2025年春頃でした。

五十嵐先生のゼミでは3年前にもアトリエのご依頼いただき、「好き」を綴じ交わすというテーマでミニアトリエをひらきました。当時は感染症の不安もまだまだ強く、大学という場でも「なにかを一緒にする」ことを企画するにはハードルも高かった時期。

それでも「学生のみなさんが自分のことを見つめたり、ゼミ生同士がわかちあう機会が持てたら」とご依頼くださったお気持ちがとてもうれしくて、どんな時間できたらよいだろう?と、少しずつテーマや開催のかたちを一緒に考えたことを昨日のように思い出します。


3年ぶりのアトリエも、学生のみなさんが自分のことを見つめたり、ゼミ生同士がわかちあう機会が持てたらという学生のみなさんへの想いからのご依頼でした。こんな風にくださる先生がいらっしゃること。「誰かに想われている」こともほんのり感じられるようなひとときがお贈りできたらいいな。そんなことを考えながら、ゼミ生のみなさんへ本づくりの時間のご案内ページを作成し、お一人おひとりのご希望の手製本を伺い1冊ずつ綴じ、手製本や本づくりの道具、素材をトランクに詰め込み、東京家政大学へ伺いました。

大学で、心理学を専攻する学生のみなさんと

3年ぶりのアトリエ。今回も五十嵐先生と出会うきっかけになった緩和ケア医の儀賀さんと、儀賀さんのもとで緩和ケアを学ぶ大学院生の吉田輝々さんも移動やアトリエのサポートしてくださり、一緒に東京家政大学へ向かいました。

会場も3年前と同じで、一面に窓がある広くて明るい教室。五十嵐先生、儀賀さん、輝々さんと一緒に教室の後方に素材や道具を並べる大きな島をつくり、手製本や素材、道具をずらりと並べ、残りのスペースに数人ずつ集いながら本づくりができる島をいくつか浮かべました。

本づくりの時間へ

3年前はゼミ生のみなさんがそれぞれに関心を持った研究テーマを発表する「発表会」に続いて開催するかたちでしたが、今回は前回よりもゆったりと時間が持てたらと、アトリエだけの開催で3時間弱。

アトリエの紹介も改まったプレゼンテーションなどは使用せず、素材の並んだ大きな島をみなさんでゆるく囲み、病院や地域で開催を重ねている「記憶のアトリエ」のことや、患者さんやご家族さん、医療者のみなさんとともに制作してきたZINEのエピソードなどを少しずつご紹介するかたちにしました。

そのあとはもう、手製本を手にとり、素材の中から好きなものを選んでいただいたり、並んでいるmichi-siruve制作のZINEをご覧いただいたりという自由時間に。

気がつくとみなさん自分の席に戻り思い思いに制作をはじめられていて、お一人おひとりの「好き」が教室の中に浮かびはじめました。

同じような真っ白な手製本、同じ素材の島から掬い上げた記憶の欠片なのに、持ち帰った机のうえにその人の「好き」の色あいが浮かんでいて、そのそれぞれの色あいがうつくしいこと。

その色あいに、持ち寄ってくださったそれぞれの「好き」をあらわす写真や言葉が重なり、真っ白な手製本のページのなかに少しずつおさめられてゆく。少しずつ綴じられてゆく時間が愛おしくて、お一人おひとりの本をこっそり覗いては、みなさんの「好き」を伺いながらのひとときでした。

みなさんが綴ってくださっていた「好き」はこの日をともにしたみなさんとの思い出として心のなかに留めますが、この日の記憶として、みなさんが制作されていた様子を写真でもご紹介します。

写真をもっと見る

アトリエの最後には、みなさんの「好き」やアトリエの時間を過ごして感じたことを分かちあう時間も少しだけ持ちました。

お一人おひとりが感じたことを素直にお話してくださっていて、一緒に過ごした時間やその時間でそれぞれが感じていたことをわかちあうことのかけがえのなさを、みなさんと感じあうひとときにもなりました。

そんなかけがえのない夏のひとときを、本当にありがとうございました。


あれから半年が過ぎ、春休みを迎えている方も、卒業を迎える方もいらっしゃる季節になりましたが、みなさんは今どんな気持ちで過ごしていらっしゃるでしょうか。レポートにするまでに随分時間がかかってしまいましたが、あの夏の日や学生生活のしるしの一つになればとレポートをお贈りします。

2025年の夏も、みなさんの「好き」と一緒に過ごしたかけがえのない時間への感謝の気持ちをこめて。お声がけくださった五十嵐先生、サポートしてくださった儀賀さん、輝々さん、そして学生のみなさん、本当にありがとうございました。

あの日のひとときがみなさんにとって、なにか記憶にのこるものであれたらうれしいです。

「記憶のアトリエ」について