【Report】「AYA世代がん患者と考えよう!これからのがん看護」ゲストスピーカー @AYA WEEK 2022

2022年3月9日(水)19:30~「AYA WEEK 2022」の関連イベント「AYA世代がん患者と一緒に考えよう!これからのがん看護」にて、AYA世代のがん経験者としてがんになってからの8年間の患者人生についておはなししました。

主催はAYA‘s Journey Japanさん。3年前、ZINEワークショップ講師としてピアサポートプログラムを担当させていただいたご縁で、今回は体験談をお話する機会をいただきました。

「AYA世代がん患者と一緒に考えよう!これからのがん看護」
AYA世代にがんを経験された女性に、治療前、治療中、治療後についてお話をしていただきます。それぞれの時期の出来事・関わった人々・感じたことなどを話していただき、看護学生の質問などにも答えていただきます。これから看護師になるみなさまに、AYA世代のがん患者のストーリーを知っていただき、今後の看護師人生の参考にしていただければ幸いです。(AYA WEEK Webサイトより)

看護学生さん対象で「これからのがん看護について一緒に考える」というあまりにも大きなテーマに対して、お話するのはわたしがわたしががんになってからの8年間の患者人生について。最初にご依頼いただいた時はなかなかイメージがわきませんでしたが、お打ち合わせを重ねるうちに少しずつ会のかたちや流れが見えてきました。

患者という立場から医療者の方に「体験をおはなしする」というのは本当に貴重な機会ですが、医療者のみなさんは「聴かせていただく」というようなスタンスで迎えてくださることが多く、結局矢印の方向が変わるだけで交わし合うことが難しいなと感じることが少なくありません。

今回は内容を、看護師さんも含めた周囲との関わりあいの「声」というテーマに絞って、人生の旅路とともに伝わるような構成にしました。

若い患者であるがゆえになかなかことばにできなかった「心の内」
がんという突然の出来事ゆえに、声にするまでに長い時間がかかった「本当の気持ち」
時に患者を追い込むことにもなる「周囲の声」
本当の気持ちを打ち明けるきっかけをくれた、4名の異なる職種の方の「声」

そんな「声」を一緒に聴きながら、感じたことを参加者のみなさん同志で少人数で分かち合う時間を前半と後半にもつくり、声を聴いて感じたことを語り合うという流れに。

プログラムの冒頭でもそのような時間のなかで「一緒に考える」ひとときにできたらとお伝えして、8年間の声の記憶の旅路をおはなしました。

分かち合いの時間を確保する関係で、8年という長い旅路を治療中の半年間を20分、治療後の6年半を20分とぎゅっとまとめた構成に。みなさんが期待されていたことや聴きたかったことには足りなかった部分も多かったかと思いますが、40枚以上あったスライドから6枚だけ、参加者のみなさんが特に印象的だったと感想をくださったものをここにも置いておきます。

オンライン開催は参加者のみなさんのお顔が見えず、少人数の語り合いの時間にどのような語り合いがあったのかもわかりませんが……みなさんにとって、なにか「これから」のきっかけになる時間であれたらいいなと思います。

終了後にいただいたアンケートのご感想やご質問も読ませていただき、わたし自身もまた改めて「これからを一緒に考える」種をたくさんいただきました。いただいたご質問も一つひとつがとても有り難く、主催者のAYA‘s Journey Japanさんにお返事いたしました。

質問にお答えしながら、大切なことをお伝えしそびれていたことに気づきました。患者として「本当の気持ち」を打ち明けづらかった体験を中心にお話していましたが、看護師のみなさんもまた、打ち明けられない気持ちやご経験をたくさん抱えながら治療やケアに尽力されているのでは?と感じます。

どうかご自身の気持ちも抱え込まず、時に他者を頼りながらご自身の看護師人生を歩まれますように。今回は「お会いする」ということは難しかったですが、これからも一緒に考える一人として、ともに歩んでゆけたらと思います。

最後になりますが、3月の平日の夜というお忙しい時期にお時間をつくってご参加くださったみなさま、また企画運営をしてくださまったみなさま、本当にありがとうございました。いつかどこかでまたお会いできたら嬉しいです。

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